お国の一億円よりも、自分の百円が大切だ❗️

当たり前だが、「国家」は生き物ではない。国民が国家に対して奉仕したり、あるいは裏切ったとしても、「国家」が無生物である以上、それ自体が喜んだり悲しんだりすることはない。喜んだり悲しんだりするのは、「国家」の中の人間であり、それは多くの場合、「国家」を支配する一部の権力者である。

「会社」もまた同様で、「会社の為に」というキーワードは多くの場合、会社に寄生する一部の人間のために使われることが多い。この事実に気づかずに、「国家や会社の為に」行動した結果、人生を棒に振ることになった人は数え切れない。

もし貴方が、国家や会社といった無生物に対する無償の貢献を求められたときには、貴方の貢献によって生まれた成果を受け取るのが、果たしてどの生き物であるかを知っておいた方がよい。貴方がその要求を受け入れるかどうかは、「顔」の正体を知った後で、ゆっくりと考えればいいのだ。

愛国者は信用できるか (講談社現代新書)

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