大学入試改革に期待すること

大学入試制度が大幅に変わる。一言でいえば、これまでの学力重視型から人間力を重視した選考に変更されるそうだ。

この改革に対する批判の声は強い。もちろん私も大反対だ。この改革がどんな結果を招くかは、医学部入試の現状を見ればすぐに分かる。現在、既に面接試験が導入されている医学部の入試状況を少しでも知っている人なら分かることだが、とても公正な選抜とは言えない状況が発生している。例えば、一定年齢以上の者を無条件で落としたり、高校中退者(高認合格者)に対する露骨な差別などが平気でまかり通っている。一応は難しくて公平な筆記試験が存在している医学部の受験ですらそうなのだ。ましてや従来の筆記試験を止めて面接試験を導入した日には、著しい不平等が生じるのは火を見るよりも明らかだろう。このような改革は、絶対にやめるべきだと私は思う。

それでも改革は実行される。日本社会はこうして、北朝鮮に近づいていくのだろう。20xx年、我らが敬愛する安倍晋三首相が、抜群の人間力により念願の東大合格を果たして咽び泣く勇姿を目撃できるかもしれない。2600年に渡る尊い血統をお持ちの皇族の皆様方は、その卓越した人間力によって、面接室に入った瞬間に合格となるのだろう。あ、それは去年に実現してるか、と言ったら怒られるか。



…また皮肉になってしまった。本当は期待することを書こうと思ったのだが、長くなるので次回書きます。

下は今回取り上げようと思った本。

不平等社会日本―さよなら総中流 (中公新書)

不平等社会日本―さよなら総中流 (中公新書)