有馬記念展望〜エピファネイア連勝なるか

注意  このエントリには、競馬予想会社の広告が貼られています(12月28日現在は、『今秋「G1」10戦10勝の絶対的信頼』という広告)言うまでも無く、これらは全てインチキです。絶対に引っ掛からないようにしましょう。

今年も残すところ数日となった。私個人としては、就職して早々に挫折した最悪の1年だったが、最後くらいは気持ち良く終わりたい。1年の最後を飾るのは、もちろん有馬記念の予想である。

今年の有馬記念は、5歳の有力馬が多い。G1馬だけでも、現時点で1番人気のゴールドシップを始め、ヴィルシーナフェノーメノジェンティルドンナジャスタウェイの5頭が出走する。ヴィルシーナ以外の4頭は、上位人気に支持されているが、過去のデータでは、このレースでの5歳馬の成績は良くない。過去20年で、5歳馬が勝利したのは、09年ドリームジャーニーと13年オルフェーヴルの2頭しかいない。

例外の2頭は、いずれも間隔を開けて臨んでいた。前者は天皇賞秋から、後者は凱旋門賞から、いずれもジャパンカップをパスして有馬記念に出走した。逆に、天皇賞秋、ジャパンカップを連戦して臨んだ5歳馬の成績は悲惨だ。テイエムオペラオーゼンノロブロイブエナビスタなど、前走まで抜群の安定感を誇っていた名馬たちが、ラストランでは尽く馬群に沈んでいる。ピークを過ぎた5歳馬には、秋の3連戦は耐えられないのだろう。従って、ジェンティルドンナフェノーメノの2頭は捨てる。ヴィルシーナも、能力的には足りないと見る。

2年前の覇者で、現在1番人気のゴールドシップはどうか。凱旋門賞では見せ場すら無く惨敗したが、この馬は元々、非常にムラが大きな馬であり、明らかに展開が向かなかった前走は度外視できる。また、中山2500mに対する適性は、昨年と一昨年の結果から保証済みだ。急激な衰えがない限り、惨敗はないと思われる。ただ、一昨年は1着、昨年は3着と、成績的には下降している。宝塚記念こそ連覇したものの大きな上積みがない今年も、頭まではどうか。良くて2、3着までではないか。1番人気を背負っていることも、消極的な材料だ。印は△とする。

これが引退レースとなるジャスタウェイは、文句無く世界のトップホースであり、実力的には十分勝つ資格がある。ジャパンカップを挟んでいるのはマイナスだが、天皇賞秋を使っていない分ローテーションに余裕がある。また、王道路線を歩み出したのは4歳秋からなので、5歳馬の割に消耗は少ない。帰国初戦のジャパンカップで2着に入っており、海外遠征馬にありがちな調子落ちも見られない。ジャパンカップで引退する予定を、わざわざ延長して臨むように、陣営のモチベーションも高い。引退の花道を飾っても、全く不思議ではない。

ただし、不安材料もある。この馬が勝ったG1、天皇賞秋・ドバイDF安田記念は、いずれも直線の長いコースであることだ。直線の短い中山では、鋭く伸びても差し届かない可能性がある。最後の末脚に賭けるこの馬のレーススタイルは、明らかに有馬記念向きではないし、鞍上の福永騎手は、これまでのレース振りを一変させて、積極的にいくタイプではない。従って、勝つ可能性はあるものの、本命には推せない。印は◯とする。

同じく引退レースのトーセンラーはどうか。余裕のあるローテーションを歩んできており、6歳馬でも大きな衰えは見られない。それでも、成績的には緩やかな下降線であり、今回は、得意の京都コースでもない。実績もマイルG1一勝だけで、メンバー中上位とはいえず、とても本命にはできない。ただ、毎回末脚はしっかりしており、1番枠を活かして上手く内に潜り込めば、馬券圏内には流れ込む可能性はある。印は良くて△までか。

ワンアンドオンリートゥザワールドの3歳勢はどうか。有馬記念は3歳馬が強いレースだが、今回は分が悪いと見る。前者は、秋4戦目と使い詰めている上、菊花賞9着、ジャパンカップ7着と不審に陥っており、後者は、尻すぼみの成績から早熟馬の可能性が高い。何れも、現在のオッズでは買えない。共に無印とする。

私の本命は、エピファネイアだ。前走は、スミヨンが上手く乗ったとはいえ、実に強い勝ち方だった。川田騎手への乗り替わりは減点材料だが、過去のレース振りから見ると、操作性の高い馬であるから、有馬記念でも、不利な展開にはならないはずだ。馬自身も、4歳秋と本格化の時期を迎えており、ジャパンカップに続く連覇の可能性は高い。日本競馬の新たな主役に相応しい、素晴らしいレースを期待したい。

ラストインパクトサトノノブレスの上がり馬2頭は、有馬記念でも通用する実力の持ち主だ。共にディープインパクト産駒で、血統的な裏付けもある。是非とも押さえておきたい2頭ではあるのだが、2頭とも押さえると、トリガミになる可能性があるので、出来れば絞りたいところだ。どちらにするか迷うところだが、前走の1馬身半差を尊重して、ラストインパクトを選びたい。大本命不在の今回、頭まであり得ると考え、▲を打ちたい。

その他の馬では、デムーロに乗り替わるラキシスがいかにも不気味だが、今回は涙を飲んで見送る。突っ込んで来たら、流石にデムーロに脱帽するしかない。

予想をまとめると

となる。△トーセンラーは、サトノノブレスラキシスに変えてもいいかも知れない。馬券戦略としては、馬連馬単を▲以上の馬で絞って買うか、逆に◎◯から、上で挙げた穴馬を加えてワイドをボックスで買うか、思案している。いずれにしても、最後くらいは気持ち良く当てたいものだ。それでは皆様、GOOD  LUCK